歯科治療の技術精度は、従来、歯科医師の経験や腕に頼る部分が多くありました。また、細かな作業において、治療の精度に限界があったのも事実です。
近年、医療機器の進歩も著しく、細かな作業をより正確に行えるようになってきています。もちろん、前提として医師自身の治療技術があるわけですが、機器を補助的に使うことでその技術をより効果的に発揮できるようになりました。当院では、歯科用CTとマイクロスコープといった先端機器を導入することで、より高い精度の歯科医療をご提供する取り組みを行っています。
CTは身体の断層写真を撮影することができる機械です。人間ドッグなどで利用された方もいらっしゃると思います。歯科用CTはその技術を歯科に特化させたもの。短時間のX線照射で高画質の3次元（3D）画像を撮影し、コンピュータ技術を駆使して高度な再構成を行います。従来の口腔内レントゲン撮影や断層式パノラマX線撮影と比べても、非常に高い精度で患部の情報を詳細に得ることができます。
インプラント埋入時には安全・確実な治療のために、この歯科用CTを用いて、周囲の血管や神経の位置を正確に把握しておくことが重要です。また、従来の検査では「顎の骨量が少ない」「確認できない」といった理由でインプラントができない、もしくは骨造成が必要と判断されることがありましたが、これらの問題は、歯科用CTによる正確な診断によって解消されつつあります。もちろん、実際に骨造成が必要になることもありますが、診断に歯科用CTを用いることで、インプラント治療が可能であると判断されることが多くなっているのです。
歯科用CTのメリット
- 精密な検査が歯科医院内で行える
- 正確な診断・安全な治療が行える
- 撮影時の被曝量が医療用CTの10～20分の1
マイクロスコープは、患部を3～20倍に拡大して鮮明に確認することができる医療用顕微鏡です。脳神経外科や眼科などの、細かい手技が必要とされる手術で用いられています。歯科医療現場では、根管治療や歯周組織の状態確認、歯の切削面の確認など、さまざまな場面で活用されています。
また、マイクロスコープにはカメラが内蔵されていて、撮影した画像をモニターに映しだして確認することができます。診断に役立てることはもちろん、患者様へ患部の状態をご説明するときにも活躍。インプラント治療時には患部を拡大して確認し、精密で間違いのない治療が実現しています。
マイクロスコープのメリット
- 詳細な口腔内の状態把握により、より正確な診断ができる
- 治療精度の向上により、患者様の身体的負担を軽減できる
- さまざまな治療場面で活用できる
当院では、医師の医療技術向上はもちろんのこと、歯科用CTやマイクロスコープといった先端機器を導入することにより、技術をより確かなものにしています。なお当院では、治療の万全を期して術中であってもCT検査を行うことがあります。インプラント治療を受ける方のCT撮影は何度行っても無料ですのでご安心ください。
